ビルの3階の保育所のモデルから始める(無料登録)か、自分の図面を描いてください。保育室を2階、3階に置くと、1階の保育所にはない決まりがかかります。この記事では、模擬のビルの3階の保育所で、部屋の広さ・階段・歩行距離をAIに読んでもらい、国の基準と建築基準法施行令に比べました。AIがMCPで呼ぶのと同じ道具を動かしました。以下の数字と図は、すべてその結果です。

1. 3階に保育室を置くと

児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第32条第8号は、乳児室・ほふく室・保育室・遊戯室(保育室等)を2階に置く建物にはイ・ロ・ヘを、3階以上に置く建物には次のすべてを求めます。

  • イ。 耐火建築物であること(2階なら、建築基準法第2条第9号の3ロに当たるものを除く準耐火建築物でもよい)。
  • ロ。 階ごとの表の施設を、常用と避難用に1つ以上ずつ。3階では、常用は建築基準法施行令第123条第1項・第3項の構造の屋内階段か屋外階段、避難用は同じ構造の屋内階段(バルコニーか付室を通じて連絡するなど)、耐火構造の屋外傾斜路か屋外階段です。
  • ハ。 それらが避難上有効な位置にあり、保育室等の各部分からその1つまでの歩行距離が30 m以下。
  • ニ〜チ。 調理室の区画(スプリンクラー設備などがあれば除く)、壁と天井の仕上げを不燃材料に、乳幼児の転落事故を防ぐ設備、非常警報と消防機関へ通報する設備、カーテンや敷物の防炎処理。

建築基準法施行令もかかります。保育所は第115条の3第1号の児童福祉施設等で、別表第一(い)欄(二)項に類する用途です。

  • 第121条第1項第4号・第2項。 その階の児童福祉施設等の主たる用途の居室の合計が50 m²(耐火建築物などなら100 m²)を超えると、直通階段が2つ要る。
  • 第120条。 その居室から直通階段までの歩行距離は、主要構造部が準耐火構造などなら50 m以下。
  • 第126条第1項。 2階以上のバルコニーの周りに、高さ1.1 m以上の手すり壁・さく・金網。

2. 部屋の広さ

模擬の保育所は、ビルの3階の21.4 × 12 mです(下の階はほかのテナントで、描いていません)。中廊下1.8 mの北に階段室・ほふく室・2歳児室・調理室・事務室兼医務室、南に幼児用トイレ・3〜5歳児室・職員用トイレ・倉庫があり、廊下の東の扉からバルコニーに出られます。定員は38名です。AIは check_space の areaPerPerson で、第32条第3号・第6号の1人あたりの広さ(ほふく室3.3 m²、保育室1.98 m²)と比べました。

部屋子ども要る広さ区画の広さ入る人数ロッカーを除く広さ入る人数
ほふく室(0・1歳児)9人29.7 m²35.64 m²10人33.68 m²10人
2歳児室9人17.82 m²27 m²13人25.68 m²12人
3〜5歳児室20人39.6 m²50.4 m²25人47.04 m²23人

どの部屋も、ロッカーを除いても定員が入ります。

3. 階段は2つ

階段は、西の階段室の屋内階段と、東のバルコニーの北の端の屋外階段の2つです。

  • 常用と避難用(ロ)。 屋外階段は、3階の常用にも避難用にも当たります。屋内階段は、第123条第1項の避難階段の構造なら常用に当たります。屋内階段を常用、屋外階段を避難用とすれば、1つ以上ずつです。
  • 2つの直通階段(第121条)。 3室の合計は113.04 m²で、耐火建築物の線100 m²を13.04 m²超えます。直通階段が2つ要り、屋内階段と屋外階段で2つです。
  • 手すり(第126条)。 バルコニーの手すりは、北・南・東とも高さ1.1 mです(check_space の指摘は0件)。

4. 階段までの歩行距離

AIは check_space の walkingDistance で、部屋のどの点からでも、ロッカーや机を回って階段の縁まで歩く最短の距離を測りました。

部屋近いほうの階段まで屋内階段だけ
ほふく室(0・1歳児)11.38 m(屋内階段)11.38 m
2歳児室17.02 m(屋内階段)17.02 m
3〜5歳児室14.02 m(屋外階段)16.50 m
近いほうの階段まで:最長は2歳児室の17.02 m
保育室等のいちばん遠い点から、近いほうの階段まで:最長は2歳児室の17.02 m
  • どの部屋からも、近いほうの階段まで17.02 m以内で、ハの30 m以下です。施行令第120条の50 mにも入ります。
  • 屋内階段だけでも17.02 m以内です。この階で屋外階段が要るのは、距離のためではなく、避難用の施設(ロ)と2つ目の直通階段(第121条)のためです。

5. 使い方と、分からないこと

  • 構造は確かめていません。 耐火建築物か、屋内階段が第123条の構造か、屋外階段の構造、避難上有効な位置かは、図面からは分かりません。
  • ニ〜チも確かめていません。 調理室の区画、仕上げ、転落を防ぐ設備(バルコニーの手すりの高さのほか)、非常警報と通報の設備、防炎処理。
  • 屋外遊戯場。 この保育所には屋外遊戯場がないので、付近の屋外遊戯場に代わる場所(公園など)が要ります(第32条第5号。広さは2歳以上1人3.3 m²、第6号)。
  • 広さは区画から。 区画は壁の内側(内法)に描いています。建築基準法の床面積は壁の中心線で測るので、第121条の合計はこれより広くなり、どちらでも100 m²を超えます。
  • 判断するのは。 保育所の設置は都道府県知事の認可で、都道府県の条例の基準に合うかが審査されます(児童福祉法第35条第4項・第5項)。条例は、居室の床面積などは国の基準に従い、そのほかは国の基準を参酌して定めます(第45条)。構造は設計者と建築確認の機関が判断します。AIの数字は、検討の下書きです。

使った道具

  • get_space:階段とバルコニーの手すりを読む
  • check_space:部屋の広さと入る人数(areaPerPerson)、階段までの歩行距離(walkingDistance)、問題がないか
  • get_view_image:歩行経路を平面図に描く(routes)