講演と懇親会の会議室のモデルから始める(無料登録)か、自分の会場を描いてください。劇場や集会場の客席は、いすの前後の間隔と、通路の間に横に並べてよい席の数が、火災予防条例で決まっています。この記事では、模擬の会議室に講演会の客席を並べ、いすの間隔を変えると何席になるかを、AIに比べてもらいました。AIがMCPで呼ぶのと同じ道具を動かしました。以下の数字と図は、すべてその結果です。
1. 決まり
市町村の火災予防条例が、劇場・映画館・公会堂・集会場などの屋内の客席について決めています。ここでは大分市火災予防条例第35条とその運用、消防庁の通知(平成3年12月16日、消防予第248号)で確かめました。条の番号や細かいところは、市町村で違うことがあります。
- いすの間隔と幅。 いす背の間隔は80 cm以上、いす席の間隔(前の席のいちばん後ろと、後ろの席のいちばん前の水平距離)は35 cm以上、座席の幅は40 cm以上。いすは床に固定するのが原則です(避難に支障がないと認められれば動かせるいすでもよい、と大分市の運用)。
- 基準席数。 横に並ぶいす席は、基準席数以下ごとに、その両側に縦通路を設けます。基準席数は8席に、いす席の間隔が35 cmを超える1 cmごとに1席を加えた数(20席まで)。片側だけに通路を設けるなら、その半分です。
- 通路の幅。 縦通路は、通る人がいちばん多い所の人数×0.6 cm(算定幅員)以上で、80 cm以上(片側だけいす席に接するなら60 cm以上)。縦に20席以下ごとと客席の最前部に、算定幅員以上で1 m以上の横通路。通路はどれも避難口に直通させます。
| いす席の間隔 | 基準席数(両側に通路) | 片側だけの通路 |
|---|---|---|
| 35 cm | 8席 | 4席 |
| 40 cm | 13席 | 6席 |
| 45 cm | 18席 | 9席 |
| 47 cm以上 | 20席 | 10席 |
2. 比べた条件
モデルは、ステージのある22 × 18 mの会議室です(講演と懇親会の記事と同じ部屋)。AIは suggest_arrangement のシアター型で、ステージの前から横の非常口の手前までの21.5 × 7.5 mに並べました。後ろの非常口・ビュッフェ台・受付は空けたままです。
- いす(0.5 × 0.5 m、横に0.55 mおき)を、いす席の間隔35・40・45・47 cmで並べ、通路の間の席を、それぞれの基準席数までにした。
- ブロックの間の縦通路は80 cm。壁ぎわと後ろの通路、最前部の横通路は1 m(後ろの通路は、中の縦通路から横の非常口へつなぐ)。
3. 何席並ぶか
| いす席の間隔 | いす背の間隔 | 基準席数 | ブロック | 1列 | 列 | 席数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 35 cm | 85 cm | 8席 | 4つ | 31席 | 6列 | 186席 |
| 40 cm | 90 cm | 13席 | 3つ | 32席 | 6列 | 192席 |
| 45 cm | 95 cm | 18席 | 2つ | 34席 | 6列 | 204席 |
| 47 cm | 97 cm | 20席 | 2つ | 34席 | 6列 | 204席 |
- 詰めても列は増えない。 7.5 mの奥行きでは、どの間隔でも6列です。35 cmに詰めると通路の間は8席までなので、ブロックが4つ、縦通路が3本になり、1列に31席。45 cmなら18席まで並べられ、縦通路1本で1列34席になります。
- 47 cmにしても増えない。 基準席数は20席に増えますが、この部屋の幅では、17席のブロック2つの1列34席がいちばん多い並べ方です。
- 道具の既定のままでは160席。 並べる道具の既定(通路の間12席、前に1.5 m、通路と壁から0.9 m)は余裕をとった値で、5列×32席になります。
4. 通路の幅は足りるか
通る人数は、消防庁の通知のとおり、どの席の人も列の真ん中から両側の通路へ、縦の並びの真ん中から前と後ろへ分かれて逃げるとして数えました(列の真ん中の席は両側に数えた)。
| 45 cmの並べ方 | 通る人がいちばん多い所 | 算定幅員 | 最低の幅 | この並べ方 |
|---|---|---|---|---|
| 真ん中の縦通路 | 54人 | 32 cm | 80 cm | 80 cm |
| 壁ぎわの通路(片側だけいす席) | 27人 | 16 cm | 60 cm | 1 m |
- この部屋の大きさでは、算定幅員は最低の幅より小さく、80 cmと60 cmで足ります。もっと大きな会場では、算定幅員のほうが広くなることがあります。
check_space(通路の最低の幅80 cm)は、どちらの並べ方にも指摘0件でした。
5. 使い方と、分からないこと
- 判断するのは。 客席の並べ方と避難の計画は、消防署が判断します。市町村によって条の番号や数が違うことがあるので、その会場の条例で確かめてください。AIの数字は、検討の下書きです。
- ほかの決まり。 立見席、2階席の手すり、建物の出口の数や幅(建築基準法)、収容人員と防火管理者(消防法)は、この記事では確かめていません。
- 前提。 壁ぎわと後ろの通路を1 mにしています。条例では、片側だけいす席に接する縦通路は60 cmでよいので、通路をさらに詰めれば席が変わります。
使った道具
get_space:ステージと非常口の位置を読むsuggest_arrangement:シアター型で、いすの間隔と通路の間の席の数を変えて並べるcheck_space:通路の幅など(指摘)get_view_image:平面図



