オフィスフロアのモデルから始める(無料登録)か、自分のフロアを描いてください。エレベーターホール、受付、執務室。オフィスの防犯カメラを何台、どこに付ければよいのか。そして、ガラス張りの会議室のホワイトボードや画面、トイレが映っていないか。この記事では、模擬のオフィスフロアで、AIがカメラの置き場所を提案させ、台数ごとにどこまで映るかと、映り込みを数えました。AIがMCPで呼ぶのと同じ道具を動かしました。以下の数字と図は、すべてその結果です。

1. 何を確かめたか

模擬のオフィスフロア(40 × 26 m)です。西に8人の島が8つ(64席)の執務室があり、東のガラスの壁の向こうに受付とエレベーターホール、階段とトイレがあります。南には、ガラスで仕切った会議室A(8名)・B(6名)・C(4名)、フォンブース、パントリーが並びます。

AIは suggest_cameras に次の条件を渡しました。

  • 映すべき場所:エレベーターホールと受付は3倍、執務室は1倍に数えます。
  • 付けられる場所:天井に2 mおき(床から2.7 m)。会議室・フォンブース・トイレの上には付けません。
  • カメラ:真下を向く360°の全方位カメラ、10 mまで見える(仮定)。
  • 数え方:床の0.25 mの格子の点ごとに、カメラの視野に入り、間に壁や家具がない(視線が通る)かを確かめます。ガラスの間仕切りと開いた扉は視線を通します。

suggest_cameras は、いちばん多く映る1台から順に足し、そのあと入れ替えて増えるなら入れ替えます。最適の証明ではありません。

2. 台数と映る割合

オフィスフロア:カメラを足すごとの映る割合
1台ずつ足したときの、映すべき場所が映る割合(重み付き)
  • 1台ずつ足すと、2台で64.1%、4台で83.3%、6台で92.4%、8台で96.5%。
  • 8台を選んだあと3回入れ替えて、96.6%(面積では476 m²のうち96.6%) になりました。
映すべき場所面積映る割合(8台)
エレベーターホール23 m²96.7%
受付31.3 m²97%
執務室422 m²96.5%

面積は0.25 mの格子で数えた値で、机や棚の下は除きます。

  • 8台のうち6台が執務室の上、2台が受付の上です。
8台のカメラが映す範囲と死角(オフィスフロアの平面図)
8台のカメラが映す範囲(濃いほど多くのカメラ)と、大きな死角(破線)。上の帯の数字は、映すべき場所のほか会議室なども含む床全体の値

get_view_image の visibility で、8台を置いて映る範囲を描きました。上の帯の数字は、映すべき場所のほか会議室なども含む床全体の値です。赤い部分は、開いた扉からトイレの中が映る所です(凡例の「トイレ・更衣室などの映り込み」)。

3. 会議室とトイレは映らないか

置いた8台で、会議室とトイレがどれだけ映るかを数えました(suggest_cameras の count: 0 は、置いてあるカメラだけを測ります)。

部屋扉を開けたまま扉を閉めたとき
会議室A(8名)59.4%59.4%
会議室B(6名)67.6%67.6%
会議室C(4名)67.1%67.1%
トイレ23.6%0%
  • 会議室は、上にカメラを付けなくても、ガラス越しに執務室の上のカメラから59〜68%が映ります。扉を閉めても変わりません。
  • トイレは、扉を閉めれば0%ですが、開けたままだと23.6%が映ります。8台を1台ずつ測ると、受付の上の1台だけで23.4%でした。トイレの扉の近くのカメラが、開いた扉から中を映します。提案の結果の要約も、置いたあとにトイレの23.6%が映ると書きます。

4. 使い方と、分からないこと

  • ガラスの部屋は映ると考える。 ガラス張りの会議室は、中に付けなくても外のカメラに映ります。ホワイトボードや画面を映したくないなら、カメラの位置を変えるか、ガラスに目隠しのフィルムやブラインドを付けます(この記事では計算していません)。
  • トイレの扉の前に気をつける。 扉を開けたままにする時間があるなら、扉の近くのカメラの向きと位置を確かめます。置いたカメラを1台ずつ測ると(keep にそのカメラだけを渡して count: 0)、どのカメラが映すかが分かります。
  • 掲示も忘れずに。 個人情報保護委員会のQ&A(Q1-13)は、防犯カメラで特定の個人を識別できる画像を撮るなら、利用目的をできる限り特定してその範囲で使い、カメラで撮られていることを本人が容易に分からないときは「防犯カメラ作動中」の掲示などの措置を講じるとしています(個人情報保護法第20条第1項)。

分からないこと:

  • 映るかどうかは視野と視線だけで数えています。画質、明るさ、ホワイトボードの文字が読めるかは計算していません。
  • ガラスは、すりガラスやフィルムでも、透明として数えています。
  • 人が動いて隠すことは数えていません。
  • カメラの画角と届く距離は仮定です。全方位カメラの「10 m」は、画質で決まる届く距離の仮定です。
  • 模擬のオフィスで、寸法は例です。

使った道具

  • suggest_cameras:映すべき場所と重み、付けられる場所と高さ、レンズから、置き場所と台数ごとの映る割合を出す。count: 0 で、置いたカメラが部屋をどれだけ映すかを測る(keep で1台ずつも)
  • edit_space:提案したカメラをカメラの部品として置く
  • get_visibility:置いたカメラが映す範囲を確かめる
  • get_view_image(visibility):映す範囲と死角を平面図に描く