特養のユニットのモデルから始める(無料登録。シミュレーションの実行はPro)。ユニット型の特別養護老人ホームでは、入居者が共同生活室で食事をとります。全介助の人がいると、職員が付きっきりになり、ほかの人の付き添いが遅れます。この記事では、会員向けのモデル「特別養護老人ホーム:ユニット1つ」で、AIが昼食の時間をシミュレーションしました。AIがMCPで呼ぶのと同じ道具を動かしました。以下の数字と図は、すべてその結果です。

1. ユニットと昼食の流れ

特別養護老人ホームのユニット1つの平面図
北と南に居室5室ずつ、その間に食卓2つ(椅子12脚)とミニキッチン、スタッフの机、ソファのある共同生活室、東に洗濯・リネン、トイレ2つ、浴室
  • 居室10室の間に共同生活室があり、食卓2つに椅子が12脚あります。AIは edit_space の1回の変更で、食卓の椅子12脚にタグを付けました。check_space の指摘は0件です。

AIは次の流れをシナリオに書きました(put_process_scenario)。

  • 12:00に、10人の入居者が居室から昼食に向かいます。
  • 全介助の3人は、職員がベッドから車いすに移し(3〜8分、いちばん多いのは5分)、食卓まで連れて行って、食事を介助します(25〜40分、30分)。その間、職員はほかの人に付けません。
  • 付き添いが要る3人は、職員が食卓まで付き添って座らせ(1〜3分、2分)、そのあと自分で食べます(25〜40分、30分)。
  • ほかの4人は、自分で歩いて食卓に行き、食べます(20〜35分、25分)。
  • 2人の職員は、頼まれた順に付きます。はじめは付き添いが要る人から付きます。
  • 人数と時間はどれも仮定です。自分のユニットの記録に置きかえて使います。

特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準は、ユニット型の施設に「昼間については、ユニットごとに常時一人以上の介護職員又は看護職員を配置すること」(第40条第2項第1号)と定め、食事は「できる限り自立して食事を摂ることができるよう必要な時間を確保しなければならない」(第38条第3項)としています(e-Gov法令検索、令和7年4月1日施行の版)。

2. 職員の人数と全介助の人

AIは、昼食の時間の職員(1人・2人・3人)と全介助の人(2人・3人・4人)を変えて(sweep_process_parameters)、20回ずつ比べました。付き添いが要る人は3人のままです。「食べ終わるまで」は12:00から食べ終わるまでの平均です。いちばん長い待ちは、その回で職員をいちばん長く待った人の20回の平均です。

全介助の人職員全介助の人:食べ終わるまで付き添いの人:食べ終わるまで職員を待つ(いちばん長い)最後の人が食べ終わる
2人1人61.6分36.7分43.1分13:20
2人2人40.0分35.1分4.0分12:42
2人3人38.8分34.5分2.1分12:41
3人1人80.0分36.1分80.0分13:57
3人2人51.7分34.6分38.1分13:15
3人3人39.1分34.0分2.4分12:42
4人1人98.7分35.8分117.2分14:35
4人2人58.6分34.3分42.0分13:20
4人3人47.7分33.7分36.4分13:14
  • 全介助の人が3人で職員が2人なら、最後の人が食べ終わるのは13:15です。職員をいちばん長く待つ人は38.1分待ちます。
  • 職員が1人(基準の最低)だと、最後の人が食べ終わるのは13:57です。3人なら12:42です。
  • 全介助の人が職員より多いと、職員を待つ人が出ます。全介助の人が4人なら、職員3人でもいちばん長い待ちは36.4分です。

3. 先にだれに付くか

全介助の人3人で、職員がはじめに付き添いが要る人に付くか、全介助の人に付くかを変えました。

先に付く人職員全介助の人:食べ終わるまで付き添いの人:食べ終わるまで職員を待つ(平均)最後の人が食べ終わる
付き添いの人1人80.0分36.1分22.5分13:57
付き添いの人2人51.7分34.6分7.7分13:15
全介助の人1人73.8分147.0分74.9分14:30
全介助の人2人48.7分74.6分26.2分13:17
  • 職員2人で先に全介助の人に付くと、付き添いの人が食べ終わるまでは34.6分から74.6分になります。全介助の人は51.7分から48.7分になるだけです。
  • 付き添いは1人2分ほどで終わるので、先に付き添いの人を席に着けてから全介助の人に付くほうが、待つ人が少なくなります。

4. この確かめ方の使い方

  • 自分のユニットを描き(図面のPDFや写真からでも)、入居者ごとの介助の度合い、介助と食事の時間、昼食の時間の職員の人数をAIに伝えてください。食卓や椅子を動かす位置も、AIが図面に置いて確かめます。
  • 確かめていないのは、配膳と下膳、服薬、口腔ケア、トイレの誘導、食事の形の違い、職員の休憩、ほかのユニットからの応援が来る時刻です。