動物病院のモデルから始める(無料登録)か、自分の病院を描いてください。獣医療のガイドラインは、猫の待合を犬から見えない場所にするよう勧めています。待合を2つに分けるのはその1つの方法ですが、猫から犬が見えるかどうかは、仕切りがどこまで延びているか、扉がどこにあるかで変わります。この記事では、会員向けの動物病院のモデルの待合をAIに確かめてもらい、モデルの写しを1段ずつ変えてもらいました。AIがMCPで呼ぶのと同じ道具を動かしました。以下の数字と図は、すべてその結果です。
1. ガイドラインが勧めること
ISFM(International Society of Feline Medicine)とAAFP(American Association of Feline Practitioners)の2022 ISFM/AAFP Cat Friendly Veterinary Environment Guidelines(Taylorほか、Journal of Feline Medicine and Surgery 24(11)、1133〜1163ページ、英語)は、次のように書いています(訳は要約)。
- 分けた待合。 猫の待合は、犬やほかの動物が見えず、声もにおいも届かない場所に分けるのが理想。
- 仕切り。 犬と猫が同じ待合を使うなら、家具や仕切りを並べて、患者どうしの接触(目が合うことも含む)を防ぐ。ついたて、案内板、植物、棚など。
- キャリーを床に置かない。 待つ間と受付で、キャリーを載せる高い台を用意する。
- 猫専用の診察室。 できれば、猫の待合から、犬の待合や混んだ受付を通らずに猫専用の診察室へ行ける配置にする。
これは2つの獣医学の学会のガイドラインで、法令の決まりではありません。高さや距離の数もありません。以下の目の高さは仮定です。道具が確かめるのは見通しだけで、声やにおいは確かめていません。
2. モデルの待合
モデルは18 × 12 mの平屋の動物病院で、朝の診察の記事と同じです。AIは get_space で次を読みました。
- 待合は、犬の待合(西、54.67 m²)と猫の待合(東、54.67 m²)に分かれ、その間にホールと受付があります。それぞれにいすが4台あり、キャリーを載せる高い台にもなります。
- 2枚の仕切りは南の壁から4.8 m延びていて、診察室側の壁まで2.9 m届いていません。待合の北の端は、ホールをはさんでひと続きです。
- 診察室1と2は犬の待合に、処置室はホールに、診察室3とX線室は猫の待合に開いています。
check_spaceの指摘は0件です。
3. 猫から犬は見えるか
AIは get_visibility で、2つの待合の間をまっすぐ見通せるかを測りました。猫の待合に0.25 mおきに取った点で、いすの上のキャリーに入った猫の目の高さ(床から0.6 m)から、犬の待合に0.5 mおきに取った点で、犬の目の高さ(0.5 m)へ。猫のいすの上にも、ぐるりと見回す目を1つずつ置きました。見通しをさえぎるのは壁と受付のカウンター(高さ1.0 m)で、いす(0.45 m)は目より低いのでさえぎりません。
- そのままでは、猫の待合の868点のうち464点(53.5%)から、犬の待合の一部が見えます。見通しは、待合の北の開いた端を通ります。
- いすでは、東の壁の北の端のいす1からだけ、犬の待合の210点のうち34点(16.2%)が見えます。いす2・3・4からは見えません。
- 目の高さを変えても、ほとんど変わりません。犬の目を0.3 mや0.7 mにしても同じ53.5%、キャリーを床に置いたとき(0.25 m)は54.8%です。
4. 写しで2つ変える
AIは edit_space でモデルの写しを1段ずつ変え、そのたびに測り直しました。
- いす1を動かす。 猫の待合の南の壁へ、背を壁に向けて移します。
- 猫の待合の仕切りを診察室側の壁まで延ばす。 あと2.9 m、ほかの仕切りと同じ高さ(2.8 m)で延ばし、受付のカウンターのすぐ南に幅0.9 mの引き戸を付けます。飼い主は受付を済ませて、そのまま扉を通れます。
| 段階 | 犬が見える猫の待合 | 犬が見える猫のいす | 指摘 |
|---|---|---|---|
| そのまま | 868点のうち464点(53.5%) | 4台のうち1台 | 0件 |
| 1. いす1を動かす | 868点のうち464点(53.5%) | 4台のうち0台 | 0件 |
| 2. 仕切りを壁まで、扉を開けたまま | 868点のうち335点(38.6%) | 4台のうち0台 | 0件 |
| 2. 同じで、扉を閉める | 868点のうち0点(0%) | 4台のうち0台 | 0件 |
- いすを1台動かすだけで、どのいすからも犬は見えなくなります。ただし、猫を抱えて猫の待合を歩く飼い主は、犬が見える場所を通ります。
- そのままでは猫の待合の53.5%から犬の待合の一部が見え、仕切りを診察室側の壁まで延ばして扉を閉めると、どこからも見えません。扉を開けたままだと、見通しが扉からホールを横切り、38.6%です。飼い主が通るたびに閉まる扉なら、犬は見えません。
- どちらの段階のあとも
check_spaceの指摘は0件で、どの部屋にも入口から行けます。
5. 猫の待合を横切る経路
AIは check_space で、猫の待合に開く部屋のいちばん遠い点から入口まで、壁と家具を回って歩く経路を測り、get_view_image で平面図に描きました。
| 部屋 | 入口まで | うち猫の待合 | うち犬の待合 |
|---|---|---|---|
| 診察室3 | 12.59 m | 3.13 m | 0 m |
| X線室 | 15.09 m | 5.58 m | 0 m |
- 診察室3 は、猫専用の診察室にできます。猫は猫の待合から入り、犬の待合には一度も入りません。
- X線室 は、猫の待合にしか開いていません。ほかの壁は外壁と診察室3の壁です。X線を撮る犬は、猫の待合を5.58 m横切ります。この写しでは、X線室は動かしていません。
6. AIへの頼み方
この動物病院は、待合を仕切りで犬の側と猫の側に分けています。猫の側のどれだけの場所から、どの猫のいすから、犬が見えるかを確かめてください(キャリーの中の猫の目は0.6 m、犬の目は0.5 m)。そのあと、写しでいすを動かしたり、仕切りを壁まで延ばして扉を付けたりして、測り直してください。犬が猫の側を横切らないと行けない部屋も教えてください。
7. 確かめていないこと
- 声とにおい。ガイドラインは、見えることと並べて挙げています。閉じた部屋はどちらにも効きますが、道具は測りません。
- ホールと入口。この病院の入口と受付は1つで、犬と猫が共有します。ガイドラインが理想とする猫専用の入口と受付は、このモデルにありません。
- 人や動物が視線をさえぎること、キャリーにかける覆い、犬と猫が実際にいる時間。
- 経路は、歩行距離を測るときと同じく壁と家具を回る線で、犬を連れた人が通る幅ではありません。
使った道具
get_space:待合・仕切り・いすと、どの部屋がどこに開くかを読むget_visibility:猫の待合と猫のいすから、犬の待合が見えるかedit_space:いす1を動かし、仕切りを壁まで延ばして扉を付けるcheck_space:段階ごとの指摘と、入口までの経路get_view_image:経路を描いた平面図



