ロボットピッキングの倉庫のモデルを開く(登録なしで開けます。シミュレーションを動かすにはProが要ります)。搬送ロボットを増やせば出荷は速くなるのか、それともピッキングステーションがもう限界なのか。同じ注文でロボットの台数とピックの時間を変え、AIがシミュレーションで比べます。この記事では、模擬の倉庫で、AIがMCPで呼ぶのと同じ道具を動かしました。以下の数字は、すべてその結果です。
1. 倉庫とロボット
模擬の倉庫で、注文の行が30分間、1時間1,000行のペースでランダムに来ます(ポアソン到着、30分で平均506.4行)。
- 40台のロボットのうち稼働中の台数(いまは32台)が、24の商品棚(ポッド)の1つを持ち上げ、8つのピッキングステーションの空いているところへ運びます(向かっているロボットも数え、なければ列のいちばん短いところ)。
- ステーションの作業者が24秒+2〜12秒でピックし、棚は元の場所へ戻ります。商品はコンベヤで12台の梱包台へ流れます。フォークリフト2台と中2階のピッキング担当6人も働いています。
- 数えていないもの:ロボットどうしの渋滞・衝突、充電、棚の置き場所(スロッティング)、注文のまとめ、コンベヤの溜まり、トラックへの積み込み。
2. 稼働するロボットの台数
AIは保存されているシナリオのパラメータ(稼働するロボットの台数)を、sweep_process_parameters で値ごとに、同じ乱数の20回走らせました。
| 稼働するロボット | 終わった行(506.4行のうち) | 1行あたりの時間 | ロボットを待つ | ステーションの列で待つ | ステーションが動いていた割合 |
|---|---|---|---|---|---|
| 16台 | 460.2行 | 479.3秒 | 287.4秒 | 2.4秒 | 80% |
| 20台 | 505.7行 | 337.4秒 | 112.1秒 | 6.8秒 | 83% |
| 24台 | 506.4行 | 320.8秒 | 82.6秒 | 19.0秒 | 83% |
| 28台 | 506.4行 | 320.1秒 | 69.4秒 | 31.7秒 | 83% |
| 32台(いま) | 506.4行 | 320.1秒 | 58.4秒 | 42.7秒 | 83% |
- 24台より多くしても、1行あたりの時間は変わりません(32台との差は0.7秒、95%区間は−0.1〜1.4秒で、差があるとは言えない)。ロボットを待つ時間は減りますが、その分ステーションの列で待つ時間が増えます。8つのステーションは83%動いていて、そこが限界です。
- 16台では、30分のうちに46.2行が終わらず、1行あたり479.3秒かかりました。
3. ピックを速くする
1回のピックの時間を24秒から16秒にしました(ロボット24台と32台で)。1行あたりの時間:
| 稼働するロボット | ピック24秒 | ピック16秒 |
|---|---|---|
| 24台 | 320.8秒 | 219.4秒 |
| 32台 | 320.1秒 | 219.7秒 |
- ピックを16秒にすると、1行あたりの時間は約100秒短くなります(32台・24秒から100.7秒、95%区間は80.4〜121.0秒短い)。ロボットを増やすより効きます。
- ステーションが動いている割合は62%に下がり、ロボットを待つ時間はほとんどなくなります(24台で1.9秒)。
4. 注文が少ない日
1時間800行の日に、ロボットを減らせるか比べました。1行あたりの時間:
| 稼働するロボット | 1時間1,000行 | 1時間800行 |
|---|---|---|
| 16台 | 479.3秒(460.2行が終わる) | 291.5秒(402.5行すべて) |
| 24台 | 320.8秒 | 229.9秒 |
- 800行の日なら、16台でもすべての行が終わります。
5. この数字の使い方
- 時間ごとの注文の行数、棚1回あたりのピックと梱包の時間、ロボットの速さと稼働する台数、ステーションと梱包台の数を、AIに伝えてください。
- ロボットを増やす前に、ステーションがもう限界かを確かめてください。増やした分の出荷の増え方は、ロボット・ステーション・人件費と合わせて判断します。この記事は注文の量や売上を予測するものではありません。
- ロボットの渋滞、充電、棚の置き場所、コンベヤの能力は、台数を決める前にロボットのメーカーのシミュレーターや現場のデータで確かめてください。



