アパレル店のモデルを開く(登録なしで開けます。シミュレーションを動かすにはProが要ります)。新作や推したい商品を、どのラックや台に置くか。この記事では、模擬の2階建てのアパレル店で、AIが保存されている土曜のシナリオをそのまま走らせ、客が進む向きを見ていると仮定して、ラック・棚・展示台の面ごとに、客の視野に入っていた時間を数えました。AIがMCPで呼ぶのと同じ道具を動かしました。以下の数字と図は、すべてその結果です。
1. 何を数えたか
模擬のアパレル店の、保存されている土曜のシナリオです。客は最初の1時間に、1時間に170人の割合で通りから入り、売場を回って服を選び、一部は試着室で試し、レジに並んで払います。全員が出るまでの3時間を走らせる1回の実行で、客は168人、そのうち86人が2階にも上がりました。
AIはシナリオを走らせ(run_process_scenario)、階ごとに get_visibility の attention で数えました。
- 什器(服のラック・棚・展示台)を
get_spaceで読み、部品として名指しします(1階66台・2階83台)。ラックは回りから見るので、全部の面を数えます。 - 面の上の点の高さは 0.7 m です。展示台の高さが0.8 mなので、どの什器にもある高さにしました(既定の1.2 mでは、名指しした展示台を断ります)。
- 3秒ごとに(3時間を3,600回で数えるよう、道具が間隔を3秒に広げます)、客は再生と同じ場所に立ち、進む向きを見ていると仮定します(左右60°ずつ・上下60°・6 m以内)。止まっている間は、最後に歩いた向きのままです。
- 点が視野に入り、面が客のほうを向き、間に棚や壁がなければ、その3秒を面に足します。面ごとに、客×秒と、一度でも視野に入った客の数を出します。
2. 1階でいちばん長く視野に入った面
| 順 | 什器 | 面 | 客×秒 | 客(1階の168人のうち) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 新作の台 | 東 | 10,422 | 110人(65.5%) |
| 2 | 基本アイテムのゴンドラ(Tシャツ・靴下) | 南 | 8,970 | 87人(51.8%) |
| 3 | 靴下・小物の台 | 北 | 5,703 | 105人(62.5%) |
| 4 | 靴下・小物の台 | 北 | 3,495 | 98人(58.3%) |
| 5 | 婦人の壁面の棚 | 東 | 2,640 | 54人(32.1%) |
- 新作の台(東側の台)の東の面は、レジの列の西の端から2 mにあります。列で待つ客の前にあります。
- 基本アイテムのゴンドラの南の面は、1階の試着室の前の待つ場所の東の端から1.1 mです。試着室の空きを待つ客の前にあります。
- 靴下・小物の台は、レジの列の横にあります。
3. 2階でいちばん長く視野に入った面
| 順 | 什器 | 面 | 客×秒 | 客(2階の86人のうち) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 帽子・財布の台 | 東 | 15,771 | 79人(91.9%) |
| 2 | 帽子・財布の台 | 南 | 11,820 | 84人(97.7%) |
| 3 | 紳士の壁面(吊り) | 西 | 2,757 | 52人(60.5%) |
| 4 | 紳士の壁面の棚 | 西 | 2,367 | 49人(57%) |
| 5 | ダブルラック(パンツ) | 北 | 2,334 | 60人(69.8%) |
- 2階の帽子・財布の台は、2階の試着室の前の待つ場所の西の端から3.2 mです。東の面は、空きを待つ客の前にあります(1人あたり平均約200秒)。南の面は、エスカレーターの降り口から4 mほどの所で、その側を向いています。
1階でも2階でも、いちばん長く視野に入ったのは、レジの列や試着室の前など、客が待つ場所のそばの什器でした。待つ間、客は同じ向きを向いて立っているからです。
4. 一度も視野に入らない什器
1階は66台のうち14台、2階は83台のうち7台が、どの面も一度も客の視野に入りませんでした。どれもバックヤードの在庫のラック・棚と、試着室の「戻し」のラックで、客が入らない場所の什器です。売り場の什器で一度も入らないものはありませんでした。
5. 仮定を変えると
視線の仮定を変えて、同じ実行で数え直しました。
- 視野を60°にしても、1位はどちらの階も同じです(1階は新作の台、2階は帽子・財布の台)。上位5面のうち、もとの上位5面に残るのはどちらの階も3面です。
- 6 mを3 mにすると、1位が変わります。1階は靴下・小物の台(レジの列の横)、2階はダブルラック(パンツ)です。上位5面に残るのは、1階3面・2階2面です。2階の帽子・財布の台は、待つ場所から3 m余り離れているからです。
- 客どうしで什器が隠れるとして数えると(
crowd:ほかの客を、体の大きさの柱として視線をさえぎるものにする)、全部の面を足した時間は1階で10%、2階で12%減ります。大きく減るのは待つ場所の前の面です。1階の新作の台の東の面は10,422から4,083に、2階の帽子・財布の台の東の面は15,771から6,390になります。待つ客の前に、ほかの待つ客が立っているためです。1階の1位は靴下・小物の台(5,304)に変わり、2階の1位は帽子・財布の台の南の面(6,639)です。上位5面は、どちらの階も同じ5面のままです。
順位は、仮定、特に「どこまで見えるか」で変わります。案を比べるときは同じ仮定で比べ、いくつかの仮定で同じ結論になるかを確かめてください。
6. 平面図
get_view_image の attention で、同じ計算を階ごとの平面図に描きました。視野に入った面を件数で4つに分け、長いほど太く濃く描いています。破線は一度も入らない面、数字は長い5面です。
7. 使い方と、分からないこと
- 待つ場所の前を、売り場として使う。 レジの列や試着室の前の待つ場所のそばの面は、客が待つ間ずっと前にあります。小物や新作を置く面の候補です。
- 配置の案を比べる。 台やラックの場所を変えた案で同じシナリオを走らせ、同じ仮定で数えれば、どの面が長く見えるようになるかを比べられます。
分からないこと:
- 数えたのは「視野に入っていた時間」です。実際に見たか、手に取ったか、買ったかは分かりません。
- 客は首を回さず、進む向きを見ると仮定しています。
- 客どうしの隠れは、5の最後の数え方(体の大きさの柱)だけで数えました。表と平面図は、客どうしの隠れを数えていません。服のラックと台は、その高さまで向こうが見えない箱として数えています(服の間から向こうが見えることは数えていません)。
- 1回の実行(決まった乱数)の結果です。
使った道具
run_process_scenario:保存されている土曜のシナリオを、そのまま走らせるget_space:階ごとの什器(服のラック・棚・展示台)を読むget_visibility(attention):什器の面ごとに、客の視野に入っていた時間と人数を数えるget_view_image(attention):同じ結果を階ごとの平面図に描く



