飲食店のモデルから始める(無料登録)か、自分の図面を描いてください。地上に出られる階より上では、居室から階段までの歩行距離を建築基準法施行令が決めています。飲食店の居室からは30 mです。この記事では、模擬の雑居ビルの3階の飲食店で、AIがMCPで呼ぶのと同じ道具を動かしました。以下の数字は、すべてその結果です。

法令が求めること

e-Govの条文から、次の値を使います。

居室の種類主要構造部が準耐火構造・不燃材料その他
無窓居室、物販店・飲食店・百貨店・バーなどの主たる用途の居室30 m30 m
病院・有床診療所・ホテル・旅館・共同住宅・寄宿舎・福祉施設の主たる用途の居室50 m30 m
それ以外の居室50 m40 m
  • 避難階以外の階で、居室から直通階段までの歩行距離の上限です(建築基準法施行令 第120条)。飲食店は、建築基準法の別表第一(い)欄(四)項と施行令第115条の3から、1段目に当たります。
  • 居室と、地上に通ずる主たる廊下・階段の内装を準不燃材料にすると、準耐火構造・不燃材料の建物では10 m延びます(第2項)。ただし15階以上の階は除きます。15階以上では、その内装でなければ10 m縮みます(第3項)。
  • 適用は第117条によります。飲食店は特殊建築物なので、この建物に適用されます。
  • この階は階段1か所でよい階です。5階以下で避難階の直上階以外の階は、居室の床面積の合計が100 m²(準耐火構造なら200 m²)を超えると直通階段が2つ要ります(第121条)。この階の居室は185.42 m²です。

check_space の walkingDistance に、階段、構造、居室ごとの種類を渡します。居室のすべての点から、階段のいちばん近い縁までの最短の歩行距離を求めます。経路は、壁などの固定の部品を回り、扉を通ります。居室ごとに、いちばん遠い点とその歩行距離が返ります。

1. 図面のままの階

建物は準耐火構造とします。客席と個室は飲食店の主たる用途の居室です。厨房は窓がないので、用途によらず無窓居室です。休憩室はそれ以外の居室です。

居室いちばん遠い点からの歩行距離上限
客席16.17 m30 m収まる
厨房15.64 m30 m収まる
個室123.44 m30 m収まる
個室227.44 m30 m収まる
個室331.44 m30 m遠すぎる
休憩室35.2 m50 m収まる
3階の飲食店の平面図
雑居ビルの3階の飲食店:階段1か所

個室3の奥の隅からは、扉を出て廊下を進みます。客席を横切って店の入口へ出て、エレベーターホールを通って階段へ向かいます。歩行距離は31.44 mです。休憩室は35.2 mとさらに遠いものの、それ以外の居室なので上限は50 mです。どの距離も4 cm以内の精度で求めています。床の検査(check_space)の指摘は0件です。

2. 収める方法

個室3いちばん遠い点からの歩行距離上限
居室と通路の内装を準不燃材料にする31.44 m40 m収まる
この階を事務所として貸す場合31.44 m50 m収まる
テーブルと椅子も回って歩く場合31.84 m30 m遠すぎる

内装で10 m延びるので、同じ歩行距離で40 mに収まります。事務所なら、窓のある居室は50 mです。窓のない厨房は無窓居室のままで30 mです。事務所なら問題のない同じ平面が、飲食店に変えると遠すぎることになります。用途を変える前に確かめてください。家具を回って歩くと、0.40 m延びます。

3. この数字の使い方

  • 図面を法令の距離と比べたもので、建築確認ではありません。第120条が適用されるかは第117条で決まります。直通階段かどうかは図面の側で決めてください。
  • 経路は、壁・柱などの固定の部品を回ります。furniture: true なら家具も回り、人が立てる場所から測ります。
  • 避難階では、exitFloor で居室から屋外への出口までを2倍の距離で確かめられます(第125条)。
  • 2つの階段への経路の重複区間(第121条第3項)は確かめていません。