コンビニのモデルを開く(登録なしで開けます)か、自分の店を描いてください。コンビニは、消防法施行令の別表第一で物品販売店舗の(四)項に入ります(川崎市消防局「消防法施行令別表第1の取扱い」の施設例に「コンビニエンスストア」)。小さな店でも、不特定多数の人が出入りする特定用途です。この記事では、角地のコンビニのモデルを平屋の店として、AIに確かめてもらいました。AIがMCPで呼ぶのと同じ道具を動かしました。以下の数字と図は、すべてその結果です。

1. 決まり

  • 消火器。 (四)項は延べ150 m²以上で要ります(消防法施行令第10条第1項第2号イ)。能力単位は、延べ面積を100 m²で割った数以上(消防法施行規則第6条)。店のどの部分からも、歩いて20 m以内に置きます(同条第6項)。
  • 自動火災報知設備。 (四)項は延べ300 m²以上で要ります(令第21条第1項第3号)。
  • 誘導灯・誘導標識。 (四)項はすべての階に要ります(令第26条第1項)。避難階で、居室のどこからでも避難口が見えて、歩いて20 m(誘導標識は30 m)以内なら省略できます(規則第28条の2)。
  • 防火管理者。 特定用途なので、収容人員30人以上で要ります(令第1条の2第3項第1号ロ)。延べ300 m²未満なら乙種でもかまいません(令第3条)。(四)項の収容人員は、従業者の数と、客が使う部分の床面積を4 m²(飲食・休憩の部分は3 m²)で割った数の合計です(規則第1条の3)。

2. やったこと

  • モデルは、20 × 14 mの平屋の店です(壁の中心線で272.06 m²)。南の自動ドアの入口、売場にゴンドラ(高さ1.2〜2.1 m)・冷蔵ケース・雑誌コーナー・イートイン、西にレジ、北にバックルーム・ウォークイン冷蔵庫・多目的トイレ。店の前に駐車場があります。
  • モデルの床は駐車場まで含むので、AIは店の延べ面積を渡し、売場(客が使う部分。棚とケースを含み、バックルーム・ウォークイン・トイレ・カウンターの中を除く)とイートインの区画を足しました。
  • 店員は、いちばん多い時間でレジ2人と品出し1人の3人(仮定)。モデルの消火器(バックルームの扉のそば)は能力単位3(仮定)。消火器まで歩く距離は、ゴンドラや冷蔵ケースを回る道で測りました。

3. 結果

設備など答え
消火器要る(能力単位2.72以上。歩いて20 m以内にするには3単位を2本)
自動火災報知設備要らない(延べ300 m²未満)
誘導灯要る(省略できない)
誘導標識要る(省略できない)
防火管理者要る(51人、乙種でよい)
  • 消火器。 延べ272.06 m²で150 m²以上なので要ります。能力単位は272.06 ÷ 100 = 2.72以上で、能力単位だけなら3単位の消火器1本で足ります。消火器の道具には店の延べ面積を渡しました。モデルの床は駐車場まで含みますが、道具は外壁に囲まれた店(壁の中心線で272.06 m²)をこの階の床として数えます。
  • 消火器の置き場所。 モデルの1本(バックルームの扉のそば)からゴンドラや冷蔵ケースを回って歩くと、いちばん遠い多目的トイレの奥の隅まで25.36 mで、20 mを超えます。ウォークイン冷蔵庫はバックルームからしか入れません。その奥(東の端)はトイレと壁一枚で隣り合っていても、歩くと売場とバックルームを回るので遠く、1本ではどこに置いても両方を20 m以内にできません。壁に沿って25 cmおきに157か所へ動かして測ると、いちばんよいバックルームの南の壁の売場側(カウンターの前)でも23.62 mでした。そこで、ドリンク通路の東の端、トイレの扉の脇に2本目(能力単位3と仮定)を置きました。いちばん遠い点はウォークイン冷蔵庫の奥になり、バックルームの1本まで16.52 mで、20 m以内です。床の検査の指摘は0件です。
  • 誘導灯。 (四)項なので要ります。売場のいちばん遠い点(弁当・おにぎり売場の奥)から入口まで、棚を回って16.72 mで、20 m以内です。それでも、ドリンク通路の西の端からは、ゴンドラの陰で入口が見えません。居室の一部から見えないので、省略できません。イートインからは入口が見えます(12.83 m)。
  • 防火管理者。 店員3人に、売場181.47 m²を4 m²で割った45人と、イートイン9.96 m²を3 m²で割った3人を足して51人。30人以上なので要ります。延べ300 m²未満なので、乙種の講習の修了者でもかまいません。
コンビニの平面図。売場の奥から入口まで歩く経路
売場のいちばん遠い点から入口まで16.72 m
コンビニの平面図。消火器2本と、いちばん遠い点から消火器まで歩く経路
ウォークイン冷蔵庫の奥からバックルームの消火器まで16.52 m

4. AIへの頼み方

平屋のコンビニです(延べ272 m²)。店員はいちばん多い時間で3人、イートインがあります。消火器・自動火災報知設備・誘導灯・防火管理者が要るか確かめてください。

5. 確かめていないこと

  • マンションなどの1階に入る店は、建物全体が複合用途((十六)項イ)になり、自動火災報知設備などは建物の延べ面積で決まります。この記事は、店だけの平屋として確かめました。
  • 無窓階かどうかは確かめていません。
  • 収容人員は区画(壁の内側)、延べ面積は壁の中心線で数えました。最後は所轄の消防署に確かめてください。