飲食店のスケルトンのモデルから始める(無料登録。シミュレーションを動かすにはProが要ります)。ランチは短い時間にお客様が集中します。席が空いていなければ、入口で待つか、ほかの店へ行かれてしまいます。同じ席数でも、テーブルの使い方で、ランチに入れるお客様の数は変わります。この記事では、40席の模擬の飲食店で、AIが客席を並べてランチのシナリオを書き、4人席のまま使うか、2人席に分けて使うかを比べました。AIがMCPで呼ぶのと同じ道具を動かしました。以下の数字と図は、すべてその結果です。

1. 店と客席

模擬の店は12.4 × 10.4 mの平屋で、奥に厨房・休憩室・トイレ、表に入口があります。AIは suggest_arrangement で、客席(12 × 6.6 m、柱2本)に4人席を通路1.2 mで並べました(この店に何席入る?と同じ並べ方)。2列5卓の10卓・40席で、check_space の指摘は0件です。4人席は2人用のテーブル2つを寄せたもので、離せば2人席2つになります。

4人席を並べた客席
4人席(2人用のテーブル2つ)を2列5卓、40席

2. ランチのシナリオ

AIは get_seating_chart で10卓・40席を読み、次のシナリオを書きました(put_process_scenario)。

  • 11:30〜13:30に、お客様が組でランダムに来ます。12:00〜13:00は1時間に平均24組、その前後の30分は半分です(20回の平均で37.1組、82.1人)。
  • 1人の組が25%、2人が45%、3人が10%、4人が20%です。
  • 空いている席がなければ入口で待ちます。ただし、すでに3組が待っていれば入らずに帰り、待つのは15分までです。席には来た順に案内します。
  • 席に着くと、注文(1〜3分)、料理が出るまで(5〜20分、いちばん多いのは10分)、食事(15〜45分、いちばん多いのは25分)。席を立ち、入口のレジで会計をして(40〜90秒)帰ります。
  • 「4人席のまま」は、どの組も4人席を1卓使います。「2人席に分ける」は、1〜2人の組が2人席を1つ、3〜4人の組が2人席を2つ寄せて使います(寄せる手間と場所は計算していません)。
  • 乱数を変えて20回くり返します。

1組が席を使うのは平均42.0分です(注文2.0分、料理が出るまで11.7分、食事28.3分)。4人席のままなら、10卓で1時間に座れるのは10 × 60 ÷ 42.0 = 約14組です。2人席に分けると、1組が使う2人席は平均1.3台なので、20台で1時間に約22組です。ピークの1時間24組に、4人席のままでは足りません。

3. 4人席のままと、2人席に分けると

1時間24組の日(20回の平均)4人席のまま2人席に分ける
席に着いた組27.5組(95%区間 26.1〜28.8組)33.8組(95%区間 31.6〜36.0組)
食事をした人60.9人75.0人
席がなく帰った人21.3人(9.6組)7.1人(3.3組)
40席の回転数1.52回転1.88回転
席に着くまで待った時間(席に着いた組の平均)3.8分1.2分
  • 2人席に分けると、席に着いた組は6.4組多く(95%区間4.8〜7.9組)、食事をした人は60.9人から75.0人になりました。
  • 来た組の71.1%が1〜2人です。4人席のままだと、2人の組でも4席を使い、残りの2席には誰も座れません。

4. 混む日、空いている日

混み具合ごとのランチのお客様
ピークの1時間の組数ごとの、食事をした人と席がなく帰った人(20回の平均)
ピークの1時間4人席のまま:食事をした人4人席のまま:帰った人2人席に分ける:食事をした人2人席に分ける:帰った人
18組51.6人10.0人60.0人1.6人
24組60.9人21.3人75.0人7.1人
30組67.5人40.3人90.6人17.3人
  • 混む日ほど差は大きく、30組の日は食事をした人が67.5人と90.6人です。
  • 18組の日でも、4人席のままでは10.0人が帰ります。ピークの1時間に来る18組が、4人席のままで座れる1時間に約14組を超えるためです。2人席に分ければ1.6人です。

5. 入口で待てる組数を増やすと

入口で待てる組4人席のまま:食事をした人帰った人待った時間2人席に分ける:食事をした人帰った人待った時間
3組(いま)60.9人21.3人3.8分75.0人7.1人1.2分
6組63.5人18.6人6.2分77.3人4.9人2.2分
  • 入口に椅子を置いて6組まで待てるようにしても、4人席のままでは食事をした人は60.9人から63.5人で、待つ時間は6.2分に延びます。15分待って帰る組も、1.9組から5.2組に増えます。席の使い方を変えるほうが効きます。

6. この数字の使い方

  • 組の人数の割合と、ピークの1時間の組数は、POSの客数・組数の記録から分かります。食事の時間と料理が出るまでの時間を、自分の店の値でAIに伝えてください。
  • 計算していないもの:テーブルを寄せたり離したりする手間と場所、相席、カウンター席、予約、テイクアウト、厨房が混んで料理が遅れること(ここでは料理が出るまでの時間は混み具合によらない)、売上。
  • 客席の並べ方と席数は、この店に何席入る?で比べています。