事務所ビルのモデルから始める(無料登録)か、自分の図面を描いてください。停電のときに床を照らす非常用の照明装置は、劇場や店だけでなく、3階建てで延べ500 m²を超えれば事務所にも要ります。どの部屋が告示で要らないかは、出口まで歩く道のりと部屋の広さで決まります。この記事では、3階建ての事務所ビルのモデルで、どの部屋と廊下に要るかを、AIに確かめてもらいました。AIがMCPで呼ぶのと同じ道具を動かしました。以下の数字と図は、すべてその結果です。

1. 決まり

  • 要る建物と場所。 法別表第一(い)欄(一)〜(四)項の特殊建築物、階数3以上で延べ面積500 m²を超える建築物、延べ面積1,000 m²を超える建築物の居室と、採光の窓が床面積の20分の1に満たない居室には、非常用の照明装置が要ります。そこから地上に通じる廊下・階段なども同じです(建築基準法施行令第126条の4)。事務所はふつう特殊建築物ではありませんが、3階建てで延べ500 m²を超えれば要ります。
  • 要らない居室(平成12年建設省告示第1411号)。 採光の窓が20分の1以上ある居室で、避難階では屋外への出口まで歩いて30 m以下のもの、避難階の直上階・直下階では避難階の屋外への出口まで20 m以下のもの(第1号)。床面積30 m²以下の居室で、地上への出口があるか、地上までの通路が非常用の照明装置で照らされるもの(第2号)。
  • 床面積。 建築基準法の床面積は、壁の中心線で囲まれた部分の面積です(施行令第2条第1項第3号)。

2. やったこと

  • モデルは、21 × 15 mの3階建ての事務所ビルです(消火器の記事と同じ)。各階307.84 m²、延べ923.52 m²。北に階段ホール・トイレ・給湯室・会議室(3階は書庫)、廊下をはさんで南に事務室。階段は北西の隅に1つです。
  • 居室は事務室と会議室で、3階は事務室だけです(書庫は居室ではありません)。1階が避難階で、屋外への出口は南の入口。2階・3階からは、階段を下りて1階の入口まで歩きます。
  • AIは check_space の emergencyLighting で、各階を、図のままと、会議室の地上への道(廊下)を非常用の照明装置で照らす場合で確かめました。どの居室も採光の窓が20分の1以上あるとし、歩く道のりは机の島も回ります。道具は部屋の広さを、区画(壁の内側)と、壁の中心線までの床面積の両方で返し、30 m²は床面積で比べます。

3. 結果

階事務室会議室廊下・階段ホール
1階要らない(入口まで13.58 m)要らない(入口まで19.78 m)確かめていない
2階要る(入口まで39.11 m)要る(入口まで37.16 m)要る
3階要る—(書庫)要る
  • 1階は、どの部屋も入口まで30 m以内で要りません(第1号)。 廊下と階段ホールも、居室と同じように要らないことがありますが、道具は確かめていません。
  • 2階は、20 m以内なら要りません(第1号)。 歩く道のりは、部屋のいちばん遠い点から階段まで(事務室22.12 m、会議室20.17 m)と、階段を下りて1階の入口まで16.99 m。合わせて39.11 m・37.16 mで、20 mを大きく超えます。
  • 3階は、避難階でもその直上階でもないので、第1号は使えません。
  • 会議室は30 m²以下に見えますが、要ります。 区画は29.64 m²ですが、壁芯で測ると31.40 m²で、30 m²を超えます。地上への道(廊下)を照らしても第2号は使えず、道具も要ると答えました。事務室は区画183.34 m²・壁芯188.24 m²です。
2階の平面図。事務室と会議室のいちばん遠い点から階段まで歩く経路
2階の平面図。事務室と会議室のいちばん遠い点から階段まで歩く経路

図は2階の部分だけで、階段から先の16.99 mは描いていません。図の長さは点を0.01 mに丸めた折れ線の長さで、22.11 m・20.16 mと表より0.01 m短くなります。

4. AIへの頼み方

3階建ての事務所ビルです(延べ923.52 m²)。各階のどの部屋と廊下に非常用の照明装置が要るかを確かめてください。1階が避難階で、出口は南の入口です。廊下に非常用の照明装置を付けたら、会議室が要らなくなるかも教えてください。

5. 確かめていないこと

  • 照明装置の照度・種類・配線などの構造は扱っていません。
  • 居室の採光の窓が20分の1以上あるかは、仮定です(check_space の daylight で確かめられます)。
  • 告示の「避難上支障がないもの」の判断は、道具はしません。
  • 最後は、建築主事や指定確認検査機関に確かめてください。