誘導灯(避難口誘導灯・通路誘導灯)と誘導標識が要るかは消防法施行令第26条第1項が、省略できるかは消防法施行規則第28条の2が決めています。この記事では、これまでの記事でAIが確かめた30の例を並べました。AIがMCPで呼ぶ道具(check_space の exitSigns)の結果です。

1. 決まり

用途(消防法施行令別表第一)避難口誘導灯・通路誘導灯
(一)〜(四)項 劇場・飲食店・物販店など、(五)項イ ホテル・旅館、(六)項 病院・福祉施設・保育所など、(九)項 浴場、(十六)項イ 特定用途のある複合用途、(十六の二)項、(十六の三)項すべての階(第1号・第2号)
(五)項ロ 共同住宅・寄宿舎、(七)項 学校、(八)項 図書館、(十)〜(十五)項 駅・神社・工場・車庫・倉庫・事務所など、(十六)項ロ地階・無窓階・11階以上の部分だけ
  • 誘導標識は、(一)〜(十六)項のすべてに要ります(第4号)。誘導灯を付けた部分は、その有効範囲で省けます(第3項)。
  • 複合用途の建物は、建物全体で決めます(令第9条の扱いから第26条は除かれています)。
省略できるもの(規則第28条の2)避難階避難階以外の階
避難口誘導灯(第1項第1号)20 m10 m
通路誘導灯(第2項第1号)40 m30 m
誘導標識(第3項第1号)30 m30 m
  • 居室の各部分から主要な避難口を容易に見とおして識別でき、その避難口まで歩いて表の距離以下の階なら省略できます。主要な避難口は、避難階なら直接地上へ出る出入口、それ以外の階なら直通階段の出入口です(規則第28条の3第3項第1号)。無窓階と、避難階でない地階では省略できません。

2. すべての階に要る用途

施設(用途)避難口誘導灯の省略
200名の宴会場((一)項ロ)できない
展示ホール((四)項)できない
コンビニ((四)項)できない
カラオケ店((二)項ニ)できない
居酒屋((三)項ロ)できない
小さなカフェ((三)項ロ)厨房に扉できない
小さなカフェ((三)項ロ)厨房をカウンター越しにできる
ビジネスホテルの客室階((五)項イ)できない
一戸建ての民泊((五)項イ)できない
内科クリニック((六)項イ(4))できない
整形外科クリニック((六)項イ(4))できない
歯科医院((六)項イ(4))できない
動物病院と同じ広さの人の診療所((六)項イ(4))できない
保育園((六)項ハ)できない
デイサービス((六)項ハ)できない
小規模保育事業所((六)項ハ)できない
放課後等デイサービス((六)項ハ)できない
認知症グループホーム((六)項ロ)できない
老健の療養棟((六)項ロ)できない
サウナ((九)項イ)できない
飲食店も入るビルの1階の美容室((十六)項イ)できない
  • ほとんど省略できない。 21のうち省略できたのは、厨房をカウンター越しに開いた小さなカフェだけでした。部屋のどこかから出口が見えない(棚・ブース・扉などの陰)か、出口まで歩く距離が長いからです。
  • 避難階でない階は10 m。 ビジネスホテルの客室階は5階で避難階でないので、避難口誘導灯を省略できるのは歩いて10 mまでです。
  • 宴会場は通路誘導灯だけ省略できる(40 m以内)。

3. 地階・無窓階・11階以上だけの用途

施設(用途)誘導灯誘導標識
団地の住棟((五)項ロ)要らない要る
一戸建てのシェアハウス((五)項ロ)要らない要る(省略できない)
小学校の校舎((七)項)要らない要る(省略できない)
24時間ジム((十五)項)要らない要る(省略できない)
3階建ての事務所ビル((十五)項)1階要らない要る(省略できない)
動物病院((十五)項)要らない要る(省略できない)
事務所だけのビルの1階の美容室((十五)項)要らない要る(省略できない)
  • 無窓階になると要る。 町工場((十二)項イ)はシャッターを外から開けられず開口部に数えないと無窓階になり、3階建ての事務所ビル((十五)項)の1階も無窓階なら、誘導灯が要って省略できません。
  • 同じ動物病院の広さでも。 動物病院((十五)項)なら誘導灯は要らず、人の診療所((六)項イ(4))なら要ります。

4. 見とおしと歩く距離

部屋出口が見えるかいちばん遠い点から見える出口まで
宴会場見える21.34 m35.36 m
コンビニの売場見えない所がある16.72 m―
小さなカフェの厨房(扉)見えない所がある9.86 m―
小さなカフェの厨房(カウンター越し)見える9.95 m9.66 m
事務所ビルの1階の会議室見えない所がある19.78 m―
  • コンビニ。 売場のいちばん遠い点から入口まで棚を回って16.72 mで20 m以内ですが、ドリンク通路の西の端からはゴンドラの陰で入口が見えず、省略できません。
  • 宴会場。 出口は見えますが、いちばん遠い点から21.34 mで20 mを超え、避難口誘導灯は省略できません。誘導標識も、見える出口まで35.36 mで30 mを超えます。
  • 小さなカフェ。 扉の奥の厨房から入口が見えないと省略できず、カウンター越しに開くと見える入口まで9.66 mで、どれも省略できます。
コンビニの平面図。売場の奥から入口まで歩く経路
売場のいちばん遠い点から入口まで16.72 m

5. それぞれの記事

6. AIへの頼み方

この店(図面のとおり、平屋の物販店)に誘導灯は要りますか。要るなら、居室のどこからでも出口が見えて歩いて20 m以内か確かめて、省略できるか教えてください。

7. 確かめていないこと

  • 客席誘導灯(第1項第3号)、誘導灯の大きさと明るさの区分(規則第28条の3)、蓄光式誘導標識や照明装置で省略する場合(規則第28条の2第1項第2号・第3号など)、(十六)項イの区画の特例(同第4号など)は扱っていません。
  • 見とおしは平面図で、目の高さ1.5 m以上の物を壁と同じに扱って確かめました。最後は所轄の消防署に確かめてください。